工房のある、ここ奥武蔵。
ぽっかりと空が小さく開けた山間に、
ぽつりぽつりと家がある
小さな集落です。
集落にはたいていある
神社やお寺を巡る
車も通らない細い道を歩くと
まるで
昔話が聞こえてきそうです。
日の短い冬の朝は
空が明るくなっても
足元はまだ薄暗く
霜で凍てついています。
ようやく近くの山に陽が当たってから
明るいところがだんだん山の上から降りてきて
我が家にその光が届くまで
ずいぶん時間がかかります。
冬でも外で作業するので
仕事場に陽が当たる少し前に
作業を始める準備。
光が眩しいこの時を
噛み締めながら
ぼちぼち、仕事を始めます。
午後3時半ごろには
朝に陽が当たる山へ
お日様が隠れます。
新しい年。
のんびりと
コツコツと
ひたむきに
木を削り
木を磨く日々です。